平成29年9月30日現在 骨折・脱臼取り扱い症例
上腕骨骨幹部
骨折
上腕骨とは肩関節と肘関節の間をつなぐ骨で、骨幹部とはその中央部にあたります。
舟状骨骨折

舟状骨は手関節にある手根骨の1つで母指(親指)側にあり、手根骨の中でも重要なものの1つです。
船底のような彎曲をしているので船のような恰好の骨ということで舟状骨と言います。
舟状骨の骨折は、通常のX線(レントゲン)写真の撮り方では骨折は見えにくく、見逃されてしまうこともあります。放置すると偽関節になります。舟状骨骨折は偽関節になりやすいのが特徴です。
*偽関節とは、骨折した骨がつかず、関節のように動くものをいいます。

橈骨下端部骨折 手首に強い痛みがあり、短時間のうちに腫れて来ます。
けがの仕方によって違いますが、手のひらをついて転んだあとでは食器のフォークを伏せて置いたような変形が見られます。
手がブラブラで力が入らず、反対側の手で支えなければならなくなります。
ときには、折れた骨や腫れによって神経が圧迫され指がしびれることもあります
仙骨骨折 脊椎の骨を支え、骨盤の腸骨と連絡しているのが仙骨です。ちょうど、おしりの真ん中あたりにある骨です。
スポーツ選手の腰の痛みの中には、腰椎や腰のまわりの筋肉などが原因ではなく、仙骨が疲労骨折を起こしていることが原因で、腰に痛みが発生している場合があります。
肋骨骨折

肋骨骨折は、胸部外傷のなかで最も多くみられる損傷形態です。肋骨の折れるメカニズムには2種類あり、ひとつは外力が直接肋骨に作用してその部位が折れるもので、もうひとつは外力が加わった部位から離れた場所で肋骨が折れるものです。
前者では肺損傷を、また後者では心・大血管損傷を合併する可能性が高いとされています。

橈骨頸部骨折 小児の肘周辺骨折の6%を占めます。
転倒して肘を伸ばした状態で手をついた時に、肘が外側に曲がる外反力が肘まで伝わって発生します。
成人では橈骨頭骨折が多く、小児では橈骨頸部骨折が多く起こります。
肘関節脱臼 転倒した時に手をついて起こることがほとんどです。
肘関節が脱臼するのは、主に思春期から成人で、乳幼児や高齢者では同じような外力がはたらくと骨折が生じ、骨折を伴わない脱臼になることはまれです。
末節骨骨折
マレットフィンガー2型
野球やバスケットボールなどボールが指先に当たって指先の骨が折れたり、かけたりすることを「マレットフィンガー」といいます。
損傷の形態も様々で、骨に付着している腱のみが断裂するものもあれば、大きく骨がずれてしまうものなど、多様です。
上前腸骨棘
剥離骨折
骨が弱い成長期に発生しやすいスポーツ障害です。
骨盤のなかでも腸骨の上前腸骨棘には大腿筋膜張筋、縫工筋が、下前腸骨棘には大腿四頭筋(直筋)が付着しています。
これらの筋肉がキック動作など、スポーツで生ずる筋力によって骨盤付着部を急激に牽引するために、骨盤の一部が裂離(骨折)してしまいます。
肘内症 肘の靱帯から肘の外側の骨(橈骨頭)がはずれかかることによって起こります。
多くは、5歳以下の子供にみられます。
子供が手を引っ張られた後などに、痛がって腕を下げたままで動かさなくなります。
中節骨剥離骨折 中節骨とは、指先から数えて1番目と2番目の関節の間にある骨ですが、よくある骨折は2番目の関節の中の骨折です。
上腕骨顆上骨折 小児に最も多い骨折のひとつで、肘周辺の骨折の60%を占めます。
幼稚園児と小学生に多く、男女比は2対1です。鉄棒やうんていなどから転倒して肘を伸ばした状態で手をついた時に、外力が肘まで伝わって発生します。
下前腸骨棘
剥離骨折
「下前腸骨棘」とは、骨盤の横の骨(腸骨)の突出している部分の股関節に近い側の突起のことを言います。
この部分には、「大腿直筋」といって、膝を伸ばす強靭な筋肉が付着しています。
ジャンプ動作、ボールを蹴る動作などのように、急激にこの筋肉を収縮させる動作を行う時に、その牽引力により筋・腱の付着部である骨の部分をはがしてしまいます。
これを『下前腸骨棘剥離骨折』と言います。
脛骨内果骨折 跳躍や高所よりの転落・転倒などにより、足関節に強い外力が働くと、足関節周囲の靱帯損傷や骨折が生じます。
それらは足部が回外または回内位をとるような肢位で、距骨が外旋または内転、外転するような強い外力が働くことにより生じます。
その結果、いろいろな骨折や靱帯損傷の組み合わせた病態になります。
足趾基節骨骨折 足趾の骨折は、裸足になることが多い日本人には受傷する機会が多い骨折であると思われます。
といって、手術までいくことはあまりありません。
打撲だと思っていて、なかなか痛みが引かず、実は骨折だったと後からわかる場合もよくある骨折です。
尾骨骨折

直接ぶつけたことにより発生。女性に多い。
疼痛、圧痛、内出血斑、機能障害、触っても、動いても痛く、くしゃみや咳でもひびく、直接椅子には痛くて座れない、仰向けにも寝れない。内出血が見えたり排便障害があるが、症状には個人差がある。
骨折転位が大のものは、直腸を損傷している恐れがあるので、下血があったら注意が必要。
自律神経のバランスを崩すことがある。(下痢、便秘、生理痛、寝付けない、車酔い等)

脛骨内果骨端線離解 小学生くらいの子供が、ジャンプの着地失敗などが原因で足首を内反(うちがえ)しに強く捻ったとき、外くるぶし全体とそのやや上方が腫れ、強い痛みとともに歩行困難となる障害です。
肩関節脱臼

肩関節は、小さなお皿(肩甲骨の関節)の上に大きなボール(上腕骨頭じょうわんこつとう:二の腕の上端)が載っているような格好をしているので、簡単に脱臼します。
脱臼すると、若い人では関節包(関節を包む袋)が肩甲骨側からはがれたり破れ、年輩者では関節を包む筋肉が上腕骨頭に付いている部位(ここは腱板と呼ばれる)で切れたりします。
脱臼に伴い肩・腕・手に行く神経が損なわれることもあり、加齢とともに損なわれる率が高くなります。
また、上腕骨頭の外側や前方にある骨の突起(結節という)の骨折をしばしば伴います。

鎖骨骨折 転倒して手や肘あるいは肩を地面などについた時に、その衝撃による外力が鎖骨に伝わって発生します。
鎖骨を直接に打撲だぼくして骨折を起こすことはまれです。
小児の肩周辺の骨折の80%を占め、発生頻度が高いものです。